【陸橋から本堂を臨む/喜光寺】
喜光寺の目の前は阪奈道路。 車の往来が激しい為、交差点では無く陸橋がある。 その陸橋から、喜光寺を俯瞰出来てしまう。 喜光寺の醍醐味が「試みの大仏殿」と呼ばれるの本堂の外観 (行基がこの本堂をモデルに東大寺の大仏殿を作ったと言われる) であるとするならば。 陸橋から眺めるだけで「はい、終了」かもしれない。 事実、私はこの光景を見てしまったが為に、 「拝観料500円要るんよな・・・」と思ってしまって、 拝観するのを少し躊躇ったのです。 実際はちゃんと500円払って拝観したのですが。 むしろ払って拝観してみると、 それ以上のものを感じられたのが不思議。 喜光寺の本堂の奥に庫裏があります。 最近改修したのだとか。 その庫裏には、お釈迦様が祀られていて、 周りを沢山の仏様が囲んでらっしゃいました。 寺の方に聞くと、 「最近、身寄りの無い方が亡くなられると、 お墓を立てられないケースが増えてきていて、 立てても誰も見舞ってもらえないケースが増えている。 そういう方がここに仏様としていらっしゃって、 全国の善男善女の方がお参りする事で満足だ、という 方に向けての場所を作っているのだ」と。 その話を聞いて、改めてお釈迦様と仏様の姿を見ると おいそれと失礼するのもどうかな、と思い、 「善男ではありませんが、頂いたご縁を大切にします」と お祈りしてきました。 私の中で、喜光寺の開祖である行基さんと 喜光寺が今やろうとしている事とが繋がりました。 奈良時代の仏教は、どちらかというと 位の高い人の為の仏教。 お寺はお坊様の修行の場でありました。 だから、有名な奈良のお寺って、お墓が無いんです。 つまり檀家も持たないんです。 そんな時代に、一般民衆と向かい合ったお坊様が行基さん。 一般の方々を救う為に集会を開いて、 その度に沢山の人が集まる訳ですから。 朝廷からは「こいつ危ない」と扱われる始末。 それくらい一般の支持を得たお坊様だったんですね。 本当にこの国を支えているのは、誰なのか。 本当に救わなければならないのは、誰なのか。 喜光寺は今の時代で、一つの決意をしたのだ。 私はそう感じました。 その決意のコンセプトが、 開祖である行基さんと同じというのは 当然なのかも知れませんが、 それを実行する行動力が凄い。 産業カウンセラーを志す私にとって 何か「目から鱗」的なものを感じ取った訳です。 産業カウンセラーが本当に救わなければならないのは、 一体誰なのか。 なので、昨日の内容に繋がるんです。 勿論、喜光寺だけで満足している場合ではない、 という事にも気付いています。 でも、一つの事実と真実を知る事が どれだけありがたい事か。 ご住職の方とじっくり話しがしたいなぁ、と 痛感した一日でした。
by keisukerudolf
| 2010-06-17 23:29
| PENTAX K20D
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